女性の年齢によるキャリアチェンジ難易度について、キャリコン目線で思うこと

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どうしてもモヤってしまった

本日Twitterタイムラインで、どうしてもモヤってしまうことがあり、気づいたら1時間足らずで2000字を超えるアウトプットをしてたので、深夜だけど書き上げてから寝ることとする。感情的なものは勢いと鮮度が大事や。

うーむ、やはり絶賛モヤる。
RT伸びてることから、皆んなも琴線に触れる話題だよねえ、と世の中を思い遠い目をするなど。

紛れもなく事実なのである

特に女性は、27歳くらいから結婚や出産をネックに採用を渋る企業も多い

これ、圧倒的事実なんですよ。
前職の転職エージェントで何回も見てきました。

  • 既婚/子供ありを理由に書類が通らない経験者
  • 婚約の発言が出たことで最終面接落ちした優秀な27歳女性
  • 結婚したからこそ急ぎ目に転職した自分自身

採用現場の選考において生々しく見てきたからこそ、自分の転職の時にも「結婚してるけど、今なら早期の妊娠懸念で見送られることはなかろう」と計算高く思考してしました。
誕生日がくる1ヶ月前の、年齢-1歳で書けるときに書類を出したあの日。

自分自身が持つ「プロ意識」に反するからモヤった

事実はそうなんだよ。まさに「27歳」って分水嶺なんだよ。
そんでもって周知されるべき事実ではあるのだよ。本当に。
裏でどれだけ婚約既婚子ありを理由に選考落ちしてるかを見てるから、この事実自体はほんと知っておくべきだし、キャリア形成は早めに考えて戦略練るのが圧倒的に正しい。

でも、ツイート見た瞬間に感じたこと。

「キャリア相談」を小さいながらも受けてる者としては、これRTできねえわ。

そうだよね〜!だから20代前半のうちにキャリア戦略練っとくべきなんだよね〜!!
を発した瞬間に、私の中では「”キャリアコンサルタント”として見るべきところのないクソ野郎」になってしまう。

なぜだ。この感覚はどこからくるんだ。
事実なのに!情報としては正しいことを発言してるのに!
整理だ!言語化だ!!

4,000字を深夜にアウトプットした結果、「キャリアコンサルタントの立場として、自分のプロ意識に反する内容だから超絶モヤったし一言言いたくなった」に落ち着きました。

ンなこたァ、知ってるんだよ

「んなことは知ってんだよ」
「だから悩んでんだよ」
「プロとしてお前に何ができるんだ」

このへんだなあ。反射で思ってしまったことは。

例えるなら、
「太り過ぎは良くないから、若いうちから栄養バランス考えて適度な運動をしようね!」
というのを、パーソナルトレーナーが発言してるのに似たもやりを感じてしまうのだな。

伝わるだろうかこのもやり。

知っとるわ、と。
俺に付いてしまった脂肪をどうするか、っつー話をしとるんじゃと。
だからジム通いして高い金払ってパーソナルトレーナーつけんねん、と。
そんなん皆んなが出来てたらジム必要ないやんけ、と。

一般論としてトレーナーでもなんでもない人が発する分には、「だよね、わかる〜!」と受け流せたはずなんだ。
これをパーソナルトレーナーを生業にしている人が発したから、受け流せなかったんだ。

怒りを感じてしまったんだなあ。

でもその怒りはあくまで「自分の基準と大いに違うこと」に端を発する怒りなわけで、発言自体や発信者個人に対してあれこれではないのよ。そこは切り分けるべきものなのね。

というわけで、以下は私個人の「キャリアコンサルタントとしての持論・価値観」として読み進めてもらえれば!

20代からの相談は基本的に「鬼に金棒」になれる

第二新卒1社経験未婚女子、とかね。
もはや「若くて代謝がよくて健康体で運動経験もあるトレーニー」ですよ。
正しい筋肉のつけ方さえマスターすればメッキメキに人体改造ですよ!
くーっ!若いっていいね!!

手持ちカードにネックが無いから、キャリアの相談してもらえたら「鬼に金棒」になる自信がある。

その意味では、若いうちに身銭切って時間投資して、キャリアとか将来とかやりたいことへの挑戦とか、やればやるほど自分に返って来やすい抜群の投資だから、どんどんやっていこうと全力で推奨する。
こんな黄金期はなかなか無いんだから、今のうちにどんどんやっとけ、というのはその時期を過ぎてしまった大人として懐古の念を抱きながらお伝えするのもよくわかるのだ。

翻って、相談受ける側の目線でいうと、「サポートしやすい」んですよね。
完全な新卒や学生よりも、ライフイベントが入り組んでくるアラサーよりも、責任と影響範囲が広大なマネージャークラスよりも。
だって相手は若くて代謝が良くて健康体で運動経験もあるトレーニーなのだから。

どの立場として発言するかの問題である

二十歳の大学生の妹になら、身内としてくそうるさく言う。(言って揉めたので今は控えているw)
待ち受けていることが分かっていて、今手を打てば避けられることが可能なものであれば、そんなの身内としては全力で伝えてしまう。本気でうざがられたんだけどな(心の傷)。

20代前半の後輩になら市場の一般論を丁寧に伝えて、奮起の一助になればいいなと距離を取って願うに留める。

20代からのキャリア相談ならば、可能性の高さとキャリア戦略の重要性を改めて説くとともに、年齢によるリスクも説明し今だからこそ使えるカードについて可視化して見せる。

 

だから引っかかったのは、やはり「キャリア相談を受けるプロの人」が発言したことなんだよね。

第二新卒を専門にしているなら別にいい。
筋の通ったポジショントークである。
でも、ある程度の年齢幅からの相談を見越してサービス提供したいならば、同調だけをした瞬間に、信頼をなくすと私は考える。

「その事実を踏まえた上で、どう個別のサポートをするか」まで一緒に出せない限り、そんなことは言ってもなくても「サポートしやすい人だけサポートしたい」に捉えられる可能性が高いし、「27歳を過ぎた中で、そう考えている人には相談しにくい」と思わせてしまう可能性が高いのだよ。

その事実を踏まえてどうするか

キャリアの悩みって年齢問わずにあるやん。

事実としての市場感と、本人キャリアと、現在の悩みと叶えたい方向を統合した上で、「じゃあどうするか」までを実現可能なレベルで示せてこそキャリア相談のプロやんけ。

あくまで私の基準だけどもね。
この点と大きく異なるものだったから、反応したのだなあ。

変えられない事実というものはある。
それを周知して予防することも大事であり価値がある。
しかし、相談までしてくるのは、どうしたらいいか必死に悩んでいるかではないのか。

事実だけ提示されて、自分が置かれている状況が困難だと知ってしまった時、「だからどうするのか」まで伴走できることと、伴走の意思があることは示しておかにゃ信頼に関わるよな。と思い、RTはできなかったんですよ。

持論とサポート方針

だからどうするのか。

これは持論でありサポート方針なんだけども。

私は、キャリア相談は傾聴だけじゃ足りないと考えているのよ。

その知識やアドバイスを出すか出さないかは置いといて、具体的なアクションプラン提示やアドバイスは、「出来る」ようでなきゃいかんよねと。

この辺はそれぞれの立場だと思うんだけどさ。
例えばカウンセラー方面で活躍している人は、具体的なキャリアプランよりも、心理学や精神寄りのところを更に磨いているし求められているだろうし。

 

具体的な悩みと解決を求めるニーズでの「キャリア相談」を提供するのであれば、「だからどうしていこう」のアクションプランの策定まで一緒にやれないと不十分だろと、私は、私自身に対して、求めている。

キャリアコンサルタントはあくまで名称独占資格なだけで、業務独占資格じゃないし、業務範囲や提供サービスの明確な定義づけがないから、この「ここまでやれるべき」は、自分がキャリアコンサルタントを名乗り相談サービスを提供する上での持論なだけ。

自分の年齢を起点にプラマイ10歳まではゆとりある対応をできるようにしたいし、
課題解決ができるような新規サービスも特徴ある会社も存在キャッチしておかねばだし、
信頼できるリファー先をどれだけ確保しているかも腕と努力とプロ意識のなかに含まれるし、
一般的に難易度が高い悩みこそ本人納得のすり合わせ及びあらゆる手を使い市場とマッチさせ希望に近づけさせるかがプロ中のプロでは。

結構意識高く頑張っているんだな!?と今気づいてしまったよ。(唐突な自画自賛)

年齢と市場傾向ごときに屈したくない

自分が歳を重ねていくほど酸いも甘いも嚙み分けていけるのが、「キャリアコンサルタントの自分のキャリア」として良いところだと思ってるんです。

だから自分の身に起こる経験は抽象化して再利用可能なものにしたいし、一般市場の傾向と個人が個別に叶えられることは別問題だし、年齢重ねるほど味が出る仕事をしたいと思いながら年齢ごときで立ち止まるのはナンセンスだと思うのでした。

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