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人材業界とは
人材業界で働く上で、定時帰宅ってすごく難しいんですよ。
ここでいう「人材業界」は、大きく下記の3分野を想定しています。
- 求人広告(メディア)
- 人材紹介(エージェント)
- 人材派遣
HRTechはIT業界寄りだし、採用コンサルは定義広いし上記の組み合わせ多いので、此度はいわゆるレガシーどころを前提に進めるね。
労働集約型のビジネスモデル
大前提として、人材業界は「労働集約型」のビジネスモデルなんですね。
基本的に、営業人員を投下すればするほど右肩で売り上げが上がるので、特に景気が良いときはガンッガンに採用しまくります。
売上の要である「人材」が動く市況だからのぅ。
求人広告は1社でも多くの広告が掲載されれば売り上げになるし、このご時世で採用に困っていない企業の方が少ないため提案先は山のようにある。
人材紹介は人が動く市況感(好景気)ならば、転職で待遇アップを狙う求職者と新規採用増員して拡大したい企業が激増するので、マッチング機会を取りこぼさないように人員がいればいるほど売り上げ機会がシンプルに増える。
人材派遣も稼働人数=売り上げなので、いかに登録者に稼働してもらうかを考えたら案件をたくさん取って連続的に稼働してもらうのが一番なのである。
そんでもって、いずれもあまり初期投資がかからないため、シンプルに営業人員で売り上げ高低が出やすいんですよね。
新卒大量採用、中途も常に募集かかってるのもこの辺が背景です。
まあ、景気悪くなり始めると中途採用即座に控えるので、これはこれで景気のバロメーターにしていただければ。
ちょっと脱線しましたが、伝えたいこととしては下記の通り。
- 人材業界は労働集約型である
- 営業人員がいればいるほど売上になる
- 以上より、営業時間が増えるほど売上も上がりやすい←重要
大きく「業界」で見たときに、人員リソースぶっこむほど売り上げがあがるということはですね、
小さく「個人」で見たときも一緒で、時間リソースぶっこめば力技で売り上げそこそこいくんですよ。
どこまで効率化を果たしたところで、一人が担当できる業務量も物理的な限界値あるのが、「労働集約型」のビジネスモデルなんですよねぇ。
基本給低め+賞与高めな給与構成
人材業界って、20代であれば年収は高い業界です。
製造のように物に原価がかかっていない分、純粋なビジネスモデルだけで考えると利益率は高いんですよ。
大手なら新卒1〜2年目でも年収400〜500万は十分に現実的ですし。
しかし特徴的なのは、「基本給が低い」ことと「賞与(インセンティブ系)が高め」な構成であること。
年収は高いと書いたんですが、これを月給で見ると大したことないというか低いこと多いです。
月給もそこそこあるやん、という企業は「固定残業代」が含まれているので何時間分なのかも要チェックです。
「営業手当」という名前のこともある。
あと退職金なかったり。住宅手当系なかったり。
まあ、固定残業未満で切り上げられるハートが強い人間は少ないと思うし、このくらいはやらんと成り立たん設計をしてるはずじゃないですかさすがに。
そうやって算定していくと、10の位の数字変わっとるやないか!という差が出るのよねえ。
大手人材系で、表記月給は30万ほどで、ピュアな月給は20万ちょい。
中堅/求人広告代理店で、表記月給は20万ちょい〜半ば、ピュアな月給は16〜18万の幅。
双方ともに、36協定ぴったりな固定残業つけてるところもあり。
大手人材会社の新卒ページとか見てもらうと分かりやすいかも。リンク貼らんけど。
ナビサイトが出してる求人広告代理店の求人とか見てもらうと近しい属性の会社がおすすめで出てくるから分かりやすいかも。リンク貼らんけど。
でもね、賞与反映は大きかったりするのよ。
なぜなら労働集約型かつ営業会社であるから。
日々は耐え忍びつつ、賞与でガツンと一発逆転が可能なわけよ。
個人最適な年収最大化の働き方とは
となりますと。
個人が「最大限稼ごう」と思ったときの動き方としては、つけられるギリギリまで残業をして「低い基本給をカバー」しながら月々の手取りを増やし、かつ稼働時間を長引かせるとある程度比例してくれる営業成績をもって「賞与でなんとか帳尻合わせる」という働き方をしがちになるんですよね。
人材業界、労働集約型もそうなんだけど、得てして基本給低い+賞与反映高いから、残業して月々の給与安定図りつつ残業込みで売上結果出せるようにして賞与ワンチャン狙う。みたいな個人最適に陥りがちなんだよな…。
効率化頑張った結果、月間手取り20万切るとかそりゃ残業に走るわよね(前職の話)— みゆきち@元転職エージェントのキャリコン (@miyukichi314) September 16, 2019
いやもうお恥ずかしながら、完全にこの動き。
貰えるもんは最大限貰っておきたいし、営業会社だから未達だとなかなか居心地悪いし、残業しないとなると大分生活厳しくなりがちだし、労働集約型だから残業分が割と成果に繋がりやすいんだよね。
構造として「残業ゼロ」の旨味が少ない
前職環境でガチの効率化追求はできていないので、残業と成果の相関関係について大口叩けないんだけどさ。
でも大分確率論でやれてしまうビジネスモデルなので、営業センス低くても数こなして時間かけてればある程度まではやれてしまうのは事実なのだよ。(じゃなければ、営業人員の大量採用がそもそも出来てないし潰れている。)
今の自分ならフレックス制度のフル活用と歩留まり激強化である程度までは残業なしでも達成できる自信あるけど、果たして月給10万(大手で1/3、中堅だと1/2近くの月給やで!?)に目を瞑ってその努力が出来るかと問われるとさ。
する気起きないよなあ。。。。
なんでその努力をする必要があるのだろうかと思っちまうんだよなあ。。。
他にも要因はいくつかあるけれど
まだいくつか「定時帰宅」を阻む要因てあってさ。
- 定時過ぎてからが本丸業務の繁忙
- BtoBなんだけど、現場的にはBtoCに近い形態
- 営業が強い企業文化
この辺もビジネスモデル上の変えられない部分なんだよなあ。
くーーーっ!!!!
肌感覚的には、人材業界で月間残業時間40切ってれば「少ない月やな」と思ってしまうんだぜ!
現役のみなさんどうっすか。
今でこそ「もう残業代とかいらんから」と言えてNo残業至上主義になった私でも、給与構造が変わったら話が別になってしまう可能性は大いにあるんだよねえ。
だからビジネスモデルと給与構成は、「残業しない、をさせない」仕組み・構造として君臨していると思うのよ。
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