キャリアコンサルタント実技論述(CC協議会)の解法を考える②:設問ごとの解法手順

キャリアコンサルタント試験対策

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ぶっつけ本番で臨んではいけない

キャリコンの実技論述は十分に準備ができる分野です。

論述という正解が曖昧な分野だから、ぶっつけで本物のクライアントだと思ってしっかり向き合います!

という根性論には間違っても陥ってはいけないのである。

現時点で、4年分の過去問+各年代3名以上の合格答案読み込み+それぞれの解答に対する解説聞き込みを行いましたが、所感としては「ちゃんと対策すれば安定して点を取れる」です。

難問奇問や採点者による理不尽レベルの採点ブレはなさそうなので、「対策」する費用対効果が十分に狙える点で、安心してOK。

「論述」にも明確に採点ポイントがあるんだよ

論述試験は明確に採点基準があって、「ポイントが押さえられているか」で加点し、「ポイントが抜けている」ならば減点し、全体の構成ができていれば基本点何点、とだいたい決まっているものなのだよ。

合格答案にはしっかり共通点があり、点数を取れてるものが押さえている部分、少し低めの点数だった答案の外しどころも、筋が通っていたので「この辺が採点基準っぽい」のは答案の数を読み込めばだいたい見えます。

であるならば、何を「ポイント」としてるのかを見極め、「外さない基本的な構成」とはどんなものか数多くの合格答案を読む中で共通項を抽出し、汎用的な部分を再構築できれば、それが「公式」「解法」足り得るのだよ。

過去問を手に入れよう

何はともあれ、各自、過去問を下記よりDLするように。

第9回

第10回

第11回

著作権の諸問題が色々あるので、手元において突き合わせしながら読んでおくれ。

CC協議会の実技論述問題形式

逐語記録も含めた【事例記録】の構成は下記の通り。

  • クライエントの基礎的な情報
    • 相談者の情報(年齢、学歴、勤務年数、家族構成など)
    • 来談の経緯
  • キャリアコンサルタントとの逐語記録

4つの設問で成り立っています。

  1. CLへの応対記述
  2. CLの「問題」について
  3. CCとしての「提案」について
  4. 「提案」の具体記述

文章問題の基本なんですが、問題文に答えは詰まっています。

点数をつける必要がある「問題」であり、「試験」である以上、答えは問題文から抽出することが重要であり、裏を返すと、書いていないことを想像で補って書くのはリスクが高いです。

以下、各設問の「解法」を論じていきます。

 

設問1の解法:CLへの応対記述

要約問題です。

設問指定のCL発言の要約で返すと良しです。

CLの感情、状況、契機となったこと、などをしっかり拾うよう心がけましょう。感情の取りこぼし注意。

 

設問2の解法:CLの「問題」について

文章からの適切な抜き出し問題です。

「クライアントが抱える問題+文章内にある問題の論拠」を3〜4つ述べるのが公式です。

  1. 代表的な「クライアントが抱える問題」を思い浮かべる。
    (別途「チェック項目」として一覧表を作成しておくと尚良い。)
  2. それぞれの「問題」に対し、問題の兆候となるクライアントの「行動」「発言」に下線を引く
  3. ①+②で文章に落とし込む。
  4. 以上を3〜4つ記述する。

文章テンプレート例:

「〜という発言から、仕事理解不足が考えられる」

「〜という行動から、自己理解不足である」 など

設問3(1)の解法:CCとしての「提案」について

設問2に対する解決施策であり、設問3(2)の要約とも言えます。

回答2つのうち一方の提案を設問3(2)で使います。

 

<選択する方>

選択する方については働きかけの展開の骨子を考えてから、「要約」として書いた方が設問3(1)も(2)が回答しやすいです。

自分が7行かけて具体的に展開・提案ができる内容にするのです。

 

<選択しない方>

選択する方と被らない内容にしたいんですが、往々にして被りがちになってしまいます。

そんな時は、「時間軸をずらす」ように考えると被らずに問題提起がしやすいですよ。

  • 過去:キャリアの棚卸し
    →今までやってきたことを元に積み上げ式で考え、今やるべきことに落とし込んでいくイメージ
  • 現在:自己理解、課題の明確化、情報収拾
    →「目の前の課題」にフォーカスするイメージ
  • 未来:キャリアプラン、ライフプラン
    →未来の話を元に、今やるべきことに落とし込んでいくイメージ

 

設問3(2)の解法:「提案」の具体記述

設問1〜3の総集編です。

文章構成の型に当てはめて、必要項目を、具体的に、漏れなく記載することが肝要。

今までの設問の総集編なので、必要項目は今まで答えてきた設問内容の答えに沿えれば及第点。

より具体性を持たせるために、提案や施策については、学科で覚えた固有名詞を使えればより良い。

文章構成の型は下記の通り。

  1. クライエントの悩み・感情に対する受容
  2. 設問2の内容に沿って、「根拠+問題」に対する「具体施策」の提案
    ※ここで固有名詞を出せるとより良い
  3. ポジティブな支援方針の締めの挨拶

論述の合格回答を4年分、各3名ずつ読んでの最大公約数だから大きく外すことはないと踏んでいる。

 

合格回答を読みまくって文章表現をストックする

あとは複数名の合格回答を読み込み、文章表現のストックをしておくのが重要。

ゼロから文面考えるのは時間もかかるし、情緒的な表現って点数をつける試験論述には向かないんだよね。

感覚的には「九九を覚える」みたいなもので、解き方はわかるけど九九覚えてないと計算が遅いし間違いやすい悲しい状態になるので。

最終的に「解法に当てはめて、手早く文章を作成する」という、まさに作業レベルにまで落とし込むことができると、どんな問題が来ても安定した点数取れるようになってるはずよ。

というか、どこで合格回答を読み漁れたのか

多田塾の会員サイト『Shien.Lab』なんですけどね。

論述に限った試験対策というより、キャリコン試験対策全般をしようとしたときに序盤ブチ切れたのが「市販教材なさすぎ問題」だったのよ。

問題3年分しか公表しないし、市販問題集も解答だけで解説がないし、論述にいたっては公式の解答例すらないし、これどうしろと。論述にしろロープレにしろ、「試験」は実務経験あれば解答できるってもんでもないんだよ。絶対に独自の採点基準を設けているから。

で、『Shien.Lab』ですが。

第1回〜最新11回まで、CC協議会もJCDAも双方の論述合格者の再現回答があるわけですよ。

宝の宝庫かよ。(頭痛が痛いよ)

加えて、試験勉強用に動画解説してくれてるので、それで4年分叩き込んだのがここ半月のお話である。

初回受験の個人だと、まず複数の合格回答は手に入らないんだよね…。養成講座のツテを使ってようやく直近合格者の回答2名分くらいかなと。

もはや多田塾の回しもんなのかと我ながら思うのだけど、いや、ほんと一発合格狙うなら良いって。

 

試験向けの動画内容はページ下の方なので、『試験勉強特化サポート教材』で検索すると話が早い。

「論述試験」すべての過去問詳細解説&合格者の再現答案(点数付き)

これが欲しくて入会したといっても過言じゃないのだよ。。。

解法については、複数年・複数人の合格回答から私が抽象化して言語化したものなので、私はすごくしっくりきてて良い感じなのだが、これ自分で合格回答を読み漁って解法作成したほうがしっくりくるはずなんだよね。解法①でも書いたけど。

CC協会論述解法シリーズで書きたいこと

すでにネタも文章もあるんや…編集が追いつかないんや…。

  • 各問いの解法掘り下げ
  • 論述の事例別パターン:大きく3パターンしかない
  • 「代表的なクライアントの問題」チェック表
  • 「問題」と「解決施策」の対応表
  • 論述の勉強の仕方:最初は文章丸ごと書かなくて良い
  • グループで行う効果的な論述の勉強の仕方
  • 自分の回答を晒す/多田塾動画解説聴きながら自分で添削

論述の試験対策、超楽しい。

 

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